おはようございます。くじらです。
本日は先週の金利の話の続きです。
債権の利回りは実質の金利レートによって変動します。
今から書くことは中長期の話になります。
債権の利回りについて
3/16のFOMCでFRBは実質金利レートを0 から0.25へ引き上げました。
この実質金利は今後2年くらいで、2.5~2.75%を目指す目標だとガイダンスされています。
2月までは実質金利0 に対して、短期債券利回りは1.6%くらいでした。
今後、2年先を織り込む形でジワジワ 債券利回りが上がっています。
金利があがると債券の利回りもそれに乗じて上昇します。
このようなロジックで債権の利回りが上がります。
金利上げ局面での投資先とは?
みなさんを含めた中・長期投資家はこの債権利回りと株のリターンを天秤にかけます。
例えば、100万円の運用先、
株式が良いのか? 比較的安全な債券で、堅く年間3%確保が良いのか?
みなさんならどちらを選びますか?
この選択少し難しいですが、株でリターンが望めない場合は年間3%の債権が堅いので、債券を選びませんか?
金利が上がれば、券利回りもジワジワ上昇していきます。
これが金利締付局面です。
逆に、2020年3月のコロナショックのような場面では、金融緩和され、債券利回りが低下する。
債券持つより、リスク取ってでも株の配当利回りや値上がり益リターンが魅力。
そうなると債券売りの株買いとなりますね。こういう背景で、株が強烈に上がります。
つまり、中・長期投資家は株式投資で年間3%以下では、株式投資をするリスクに見合わないという考えます。
みなさんも同じだと思います。日々上下するマーケットで気を張るより、年間3%の債権の方が堅いです。
ここまでよく理解してください。そして、本日の本題です。
逆イールドについて
最近、逆イールドが発生したら、景気後退(リセッション)や大暴落が起こると騒がれています。
ほんとにそうでしょうか?
今のところ大暴落の兆候はありません。
逆イールドは短期金利が長期金利を抜いてしまう現象ですね。
例えば、5年金利が10年金利を超えるとか、2年金利が10年金利が超えるとか。
より近い金利が長期金利が超えると確かに景気後退は起こりやすいです。
ただし、逆イールドになったから必ず景気後退するわけではありません。この逆イールドになる理論をしっかり理解する必要があります。
なぜ逆イールドになるかについての部分をまずは理解してください。
これがわかれば、巷で言われていることの本質が良くわかります。
Twitterでのこれを発する人が多いですが、過去景気後退とかニューヨークダウが大暴落したとか、確かに過去その事実はあります。ただし、そこに至るまでの過程が若干異なります。
次回、この本質を説明します。この本質が理解できれば、逆イールドも全く怖くないと思います。逆イールドが起こる理由からは、景気後退につながりやすいことは理解できると思います。次回書きますが、まずはヒントです。住宅ローン金利が上がる、つまり不動産価値につながり、みなさんの生活に直結する出来事だからです。
まとめ
本日は金利と債権の関係性、逆イールドについて、記事を書きました。
中長期投資家目線として、株式投資と債権投資、どちらが好まれるかはリスクに対する利回りだということを説明しました。その分かれ目は、債券利回りでいう3%前後だと思います。
金融緩和局面では、株式投資のリターンの方が高い(一般的に7~10%)ので、リスクを取る価値がある。
一方、金融引締局面では、株式投資のリターンが低いことやマイナスリターンさえあるので、債券が堅い。
最後に逆イールドについては、発生する理由(理論)を正しく理解する必要があります。巷で言われているような大暴落や景気後退はすぐに起こるわけでも、必ず起こるわけでもありません。ただし、逆イールドが起こる理由からは、景気後退につながりやすいことは理解できると思います。それは次回の記事で書きますが、それが住宅ローン、つまり不動産価値につながり、みなさんの生活に直結する出来事だからです。
本日もありがとうございました。