こんばんは くじらです。
- 新興市場が不安定で、ぜんぜん調子が上がらない。
- 最近投資始めたけど、大きく負けて悔しい。取り返したい。
- アララの初値は市場予想より弱かったけど、今後のIPO初値が心配。
- MIT、ジオコードは前評判良いが、期待できるのか?
- クリーマは割高のように見えるけど、公募割れしないのか?
この記事はこんな方たちへ、くじら独自の分析も踏まえ、初値予想をお届けします。
新興市場とIPO相場雑感
まずはくじらも良く売買するマザーズETFチャート見てみましょう。
チャート的にはボックスの形になってきました。
以前記事にしましたが、マザーズは一方通行になりやすいです。
1040付近を天井として、右肩下がりのようにも見えます。
しばらく、880~960のボックスを予想します。どちらかに触れた際、作戦変更します。
このチャート状況ですので、新興市場は強い弱いがはっきりしている相場です。
個人投資家はマザーズETFチャートを見ると、苦しい状況ですが、今年3月から購入されている方は次の投資先を探している状況。マザーズがボックスの動きなので、急騰銘柄は出てきます。
ここからのIPO相場は、マザーズ同様に2極化が鮮明になるでしょう。
年末IPOラッシュで、11月を含めると30銘柄程度が新規上場します。
ざっと見た印象はあまり良いものがない。コロナ後は、withコロナやafterコロナ銘柄が多く、高騰する理由がありました。
いつものIPOに戻り、悪いものもそこそこあります。どれもが上がる相場ではないことを意識ください。
特にコロナバブル相場で参入された方、今年のIPOは異常でした。それが正常に戻りつつあると思います。
アララIPOから見たIPO相場
アララのレビュー記事はこちらをご覧ください。
昨日も記事にしましたが、アララが弱いのでなく、2019年より前のIPO相場に戻った印象です。
そういう意味では、昨日のアララはとても興味深く。アララ相場を分析することで、年末IPO相場が攻略できると思います。
特にラッシュ後半は同時上場も多く、中型上場もあります。今年の年末IPOは、初値は高騰しにくいと思います。
セカンダリーもよほど、良いもの以外は厳しいと思います。
良いものとは、初物(上場会社がないもの)、競合が少ない、独自のビジネスモデル、公募枚数が少ない(プラチナ)などです。ありふれた銘柄やなんでもDX関連に結び付ける相場も終焉気味です。
MIT ジオコード クリーマ 初値予想
少し前置きが多くなりましたが、初値に関しても2020年9月以前とは比較できないです。
そこも考慮して、まずは初値予想します。
MITホールディングス(4016)
事業内容はシステムインテグレーションサービス(開発、運用保守、インフラ構築等)及びソリューションサービス(デジタルブック、CAD、顔認証等)です。
公募価格は690円。
初値予想は3000~3200円。(2日目即金で後場寄り付き予想。場合によっては3日目突入も)
MIT初値分析
公開株数は550,000株。OAは0株。行使期間中SOは187,600株です。
氏名 | 株数(株) | 割合(%) | ロックアップ |
---|---|---|---|
その他 173名 | 111,600 | 5.78 | |
高梨 政彦 | 38,000 | 1.97 |
人気の高いSI系企業。ジャスダックスタンダード。売上は横ばい。成長性は微妙。
2020年11月度の連結予想EPSは46.65円。売上は39億円。
売上高39億円からSI系なので、PSR=5 時価総額 200億円程度までは説明できます。
株価690円(時価総額13.7億円)なので、時価総額200億円ですと、なんと10000円です。
同業他社と比較すると、直近暴騰したアクシスのPERが43.8です。時価総額70億円程度。
アクシスの上場最高値は9000円で、時価総額200億程度でした。
バブル相場は崩壊したので、現在のアクシスは市場から評価されている数字だと思います。(まだ少し高い!?)
なので、類似企業の最高値程度まで買われるとしたら、PER=50の2332円。
時価総額も現在のアクシス70億まで買われるとしたら、3450円です。
公開株式は55万株で、ほとんどがロックアップなので、需給は良いです。しかも690円の低位株。
初値ターゲットは2300~3450です。軽いので、3450円に近い初値になると予想しています。
ジオコード初値予想
Webマーケティング事業及びクラウド事業(業務支援ツール「ネクストSFA」、「ネクストICカード」の開発・提供)。
公募価格は1250円。初値予想は4000~4500円。(アララ初値から考えると3500円程度の可能性あり)
ジオコード初値分析
公開株数は670,000株。OAは100,500株。行使期間中SOは 226,600株です。
特に大きなVCはおりません。しかし、ほぼすべての株がロックアップなしもしくは1.5倍解除。
氏名 | 株数(株) | 割合(%) | ロックアップ |
---|---|---|---|
ディーグラウンド | 1,000,000 | 43.01 | 90日 or 1.5倍 |
原口 大輔 | 872,600 (250,000:28.7%) | 37.53 | 90日 or 1.5倍 |
吉田 知史 | 86,000 | 3.70 | 90日 or 1.5倍 |
ビジョン | 83,200 | 3.58 | |
坂従 一也 | 40,000 | 1.72 | 90日 or 1.5倍 |
識学1号投資事業有限責任組合 | 33,200 | 1.43 | |
その他3名 | 15,000 | 0.65 | |
Orchestra Investment | 11,000 | 0.47 | |
小島 伸介 | 10,000 | 0.43 | |
後藤 隼人 | 10,000 | 0.43 |
WEBマーケティング系。SEO対策事業を他社から譲受しながら成長。ただし、独自の技術は見当たらない。
2021年2月度単独予想EPSは48.79円。公募価格は1,250円 PER=25.62。時価総額 30億円。
ネット系なので、PSR=5~10 最大 時価増額 300億円。なんと、最大 12,500円。
同業他社はどこもPERが高い。PER=100程度が許容範囲だとすると、4879円。
公開株式は67万+OA10万 = 77万株。 ロックアップは緩め、SOもそれなりにある。初値的には不利。
クリーマ初値予想
ハンドメイドマーケットプレイス「Creema」の運営、及びクリエイターのエンパワーメントを目的とする各種サービスの提供。
公募価格は3570円。初値予想は4500~5000円。
初値分析
公開株数は1,672,700株。OAは167,200株。行使期間中SOは 777,000株。
1.5倍ロックアップ解除のVCは3,232,000株。うち半数近くが売出。
2021年2月度連結予想EPSは40円。公募価格3,570円 予想PERは約89.25倍。時価総額217億円。
業績動向(百万円) | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
(連結予想)2021.2 | 1,937 | 162 | 144 | 198 |
(連結中間実績)2021.2 | 1,037 | 248 | 242 | 236 |
クリーマは巣ごもり系、GMOペパやメルカリ、BASEなどが類似企業。
SaaS系、売上高19億なので、PSR=10~20として、最大時価総額 450億円。
予想PERは89.25ですが、中間進捗も良く、EPSは100円近くまで伸びる可能性あり。
EPS=100円と予想し、GMOぺパ並みに買われると、初値は4500~5000円。(ロックアップ1.5倍解除手前まで)
まとめ
- マザーズ指数は調整中であるが、個別物色は問題ない状態
- アララIPOから2019年より前のIPO相場に戻った印象
- 今後のIPOは良いもの、悪いものが分かれる2極相場
- MIT初値予想3000~3200円
- ジオコード初値予想4000~4500円
- クリーマ初値予想4500~5000円
今後のIPO相場はコロナバブル相場とは異なり、難しい展開になると思います。銘柄数も多くあり、思ったような初値にならない可能性が高いと思います。
本日もここまでお読みいただきありがとうございました。