みなさん、こんばんは。
今回は、株主優待クロス取引を行った際、発生する配当金(現物買い)と配当落調整金(信用売り)の差額分が、「損失」にならないのか検証してみました。
また、ある手続きをすることで、さらに利益を20%増やす方法をお伝えします。
配当落調整金とは?
信用配当落調整金とは、信用取引で売り建てをしていた場合に支払わなければならない配当金相当額のことです。
配当金は課税されてから受け取ります。
一方、配当落調整金は課税前の配当金相当額全額を支払わなければなりません。
実際の取引事例で損がないかを検証しました。
あるA株1000株をクロス取引します。
配当は1株あたり20円でした。
現物買いの配当は20000円。受取額:20000-20000×20.315=15937円
一方、信用売りの配当落調整金は20000円。
えーー、、4063円は損になってしまうのでしょうか!?
そんなことはありません。
例えば、特定口座(源泉徴収あり)と株式比例配分方式(配当金自動受取)を選択されている場合、
現物株の配当金と信用取引の譲渡損失は損益通算されて翌年の1月に現物株の配当金への課税分が証券会社から還付されます。
株主優待クロスでは配当金関係では、全く損していないことがわかりました。
ただし、優待クロスではまだ利益を増やす方法があるんです。
というより、これをしないと損します。
株主優待クロス以外に、IPO公募株や一般個別株、ETF取引、ETFやリート配当金がある方は必見です。
さらに優待クロス利益を20%増やす方法
上記に挙げたように、別の株取引で譲渡益がある場合、それにかかる税金を節約することができます。
先ほど、現物株の配当金と信用取引の譲渡損失は損益通算されて翌年の1月に現物株の配当金への課税分が証券会社から還付されることがわかりました。
一方で、株主優待クロスでは、現物株の購入手数料や信用売り手数料、金利(貸株料)が発生しています。手数料無料の証券会社の方でも、金利は発生します。
この損失分を取り戻す方法です。
例えば、ある株A1000株の取引に、手数料と金利合わせて、5000円費用がかかったとします。
他の株取引で10万円の利益が出ていた場合、20315円が税金として源泉徴収されてしまいます。先ほどの優待クロスでは、5000円の費用がかかっており、損失として扱うことができます。
損益:100000円-5000円=95000円の利益
税金:95000×20.315%=19299円
20315円-192991,065円=1016円が還付されます。
5000円の費用から1016円が還付されるため、さらに利益が20%増えることになります。
他の株取引などで利益が出ている場合は、クロス取引の手数料が損失として計上されるため、節税効果が生まれるのです。
ぜひ、確定申告して、損益通算しましょう。これだけで利益が増えます。
まとめ
本記事をまとめます。
- 株式優待クロス取引では配当関係では損は出ない。
- クロス取引かかる費用は手数料と貸し株料のみ。
- 利益が出ている口座があれば、クロス取引口座を確定申告させると優待クロス費用の約20%が戻ってくる。
- 通算損益で、さらに20%利益を増やしましょう。
本日もありがとうございました。